
小人たちが、どんどん線路をつないでいき鉄橋や踏切等を作りながら、障害物を回避し
ていきます。最後はみんなで汽車に乗って、レールがつながったことを喜びます。子どもたちに読んでいると、まるで自分たちも絵本の世界に入ったように「この先はどうなるんだろう〜? 」とワクワクしながら聞いてくれました。絵本を読み終わった後も、ブロックを使って「ここは駅だよ!」「もっと長くしよう!」と絵本と同じように線路をつなぐ楽しさを味わっていました。
橋本紗帆(北野幼稚園)
「クリスマスの森」ルイーズ・ファティオ文 /ロジャー・デュボアザン絵 / 土屋京子訳 福音館書店

小人たちが、どんどん線路をつないでいき鉄橋や踏切等を作りながら、障害物を回避し
ていきます。最後はみんなで汽車に乗って、レールがつながったことを喜びます。子どもたちに読んでいると、まるで自分たちも絵本の世界に入ったように「この先はどうなるんだろう〜? 」とワクワクしながら聞いてくれました。絵本を読み終わった後も、ブロックを使って「ここは駅だよ!」「もっと長くしよう!」と絵本と同じように線路をつなぐ楽しさを味わっていました。
坂本麻裕(光華幼稚園)
『せんろはつづく』 竹下文子・文/鈴木まもる・絵

「おつきさま こっちむいて」という、可愛らしいつぶやきから始まるこの絵本。毎日、色んな場所、色んなタ
イミングで見たお月様に向かって、話しかける男の子。三日月から満月になった時に自己紹介をする場面は、じんわりときます。味があり、あたたかみを感じる配色と、少し、懐かしさを感じるイラストがとても印象的です。
物語はもちろん、月の満ち欠けや不思議といった科学の面もあり、色んな角度から楽しめる1冊です。
中嶋 千里(かもがわ幼稚園)
『おつきさま こっちむいて』 福音館書店 ぶん:片山令子 え:片山 健

絵筆を持った男の子が描くのは・・・、青いうま、黄色いうし、水玉模様のろば!!現実とは違う、色鮮やかな動物たちを描いています。
実際の保育現場では、おひさまは赤、かえるは緑、バナナは黄色・・・と固まったイメージで子どもたちは色を選んでいることが多いのではないでしょうか?それは大人が持ったイメージが、いつのまにか子どもたちに伝わってしまっているからなのかもしれません。
この絵本は、そういったイメージにとらわれることなく、一番ピッタリの色を一人ひとりが自由に探し、選び、表現することの楽しさを伝えてくれています。伸び伸びと自分のイメージを膨らませ、楽しむ子どもたちはきっと、今以上に生き生きとした表情を見せてくれることでしょう。
高橋香佳(京都幼稚園)
『えをかく かく かく』エリック・カール

いつも目にするトマトを色や形、生長の仕方と色々な角度から見つめます。
白くなる時期があったり、実はおへそがあったり、知っているようで、知らないトマトの姿を発見できる絵本です。
途中出てくる“むむんむん”“ずるり”などのトマトを表現する言葉が、場面を連想させるところも魅力です。夏には、各園でどんなトマトが収穫されるでしょう。
堀美香子(其枝幼稚園)
『まっかっか トマト』いわさゆうこ 童心社

赤鬼のオニガワラ・ケンは地獄カンパニーのサラリーマン。
毎日スーツでビシッときめて満員バスで出勤します。
会社に到着すると、地獄カンパニーのサラリーマンたちは閻魔大王の指示のもと役職を振り分けされ、担当に付く
のでした。
オニガワラ・ケンは血の池地獄の見張りをすることになったのですが、最後は閻魔大王に叱られトホホ。こん
な日は一杯飲んで帰ろか……。
絵がとても印象的でストーリーにも引き込まれます。サラリーマン同士ロッカールームで他愛のない話しをしながら着替える様子、奥さんの手作り弁当を開いて笑顔で喜ぶ様子、仕事中にちょっと居眠り、ミスして閻魔大王に怒られている姿がとても人間味のある表情で描かれています。「もう、ストレスでツノおれそうや。」「いやぁ、かなぼうおもくてかたこるわ。」とこれもまた、大人にも子どもにも親しみやすい関西弁なので鬼が怖いと感じている子どももこの絵本を読めば少しは好きになるかもしれません。
地獄に住んでいるオニにも家庭があったり、平社員だったり、通勤ラッシュに揉まれたり、仕事で上司に怒られたり……オニの世界も楽なものではないですね。
上村由樹(佛教大学附属幼稚園)
『オニのサラリーマン』富安陽子/文 大島妙子/絵 福音館書店

主人公がうどん。うどんを擬人化する斬新なお話です。
うどんのうーさんの優しさや持ち前の明るさと気前の良さから道中で出会う面白い食材を次々とうどんの器の中に入れるうーさん。
ページを捲る度に、ついつい笑ってしまう展開があり、大人も楽しめる作品です。
大阪弁がリズミカルで子どもと一緒に読みたい一冊です。
加賀山千晶(光明幼稚園)
『ちいさな かいじゅう モッタ』(イヴォンヌ・ヤハテンベルフ 文・絵)野坂悦子 訳 福音館書店)

モッタは、6人兄弟の末っ子で家族の皆に可愛がられている小さな怪獣です。そんなモッタは強くなりたくて兄ちゃんを怖がらせる色々な方法を試みます。そして遂にそれを見つけ出します。さて、どうしたのでしょうか。強くなりたいモッタの気持ちに共感したり、強くなったモッタを喜ぶ家族の温かさが伝わってきます。とてもユーモラスな怪獣が大好きになる1 冊です。裏表紙の6人の兄ちゃんのキャラクター紹介も、必見です。
南 裕子(龍谷幼稚園)
『ちいさな かいじゅう モッタ』(イヴォンヌ・ヤハテンベルフ 文・絵)野坂悦子 訳 福音館書店)

大きくなるという事はどういう事でしょう?
子どもたちにとって大きくなるという事は、歳や身体が大きく
なるという事だけでなく、他にもたくさんの素敵な成長があります。
4 月になると子どもたちは進級や卒園・入学をして、どんどんお兄さんお姉さんになっていきます。
”またひとつ大きくなる子どもたちと一緒に読みたい!”と思える、この時期にぴったりの絵本です。
山田梨紗子(七条幼稚園)
『おおきくなるっていうことは』(文:中川 ひろたか 絵:村上 康成)

「あら、あのこ、また来てるわ」「ぼく、お名前は?」「・・・にお」「にお君も野球やる?」「うん」そうしてみんなと野球を始めた「にお」君は、「豆まきを始めますよ」と呼ぶ先生の声に、みんなと反対の方向に走り出し
て行きます。教室からは、「なぜ鬼に豆をぶつけるの?」「鬼は何か悪い事をしたの?」「今も鬼っているの?」等々と、先生とみんなの声が聞こえます。
そして「豆まきの仕方を教えて下さい。」と言われた園長先生の掛け声は、「おには・・・」
優しくて、温かいお話です。
堀 富子(うぐいす幼稚園)
『おにはうち!』(文:中川 ひろたか 絵:村上 康成 発行所:株式会社 童心社)