
モッタは、6人兄弟の末っ子で家族の皆に可愛がられている小さな怪獣です。そんなモッタは強くなりたくて兄ちゃんを怖がらせる色々な方法を試みます。そして遂にそれを見つけ出します。さて、どうしたのでしょうか。強くなりたいモッタの気持ちに共感したり、強くなったモッタを喜ぶ家族の温かさが伝わってきます。とてもユーモラスな怪獣が大好きになる1 冊です。裏表紙の6人の兄ちゃんのキャラクター紹介も、必見です。
南 裕子(龍谷幼稚園)
『ちいさな かいじゅう モッタ』(イヴォンヌ・ヤハテンベルフ 文・絵)野坂悦子 訳 福音館書店)

大きくなるという事はどういう事でしょう?
子どもたちにとって大きくなるという事は、歳や身体が大きく
なるという事だけでなく、他にもたくさんの素敵な成長があります。
4 月になると子どもたちは進級や卒園・入学をして、どんどんお兄さんお姉さんになっていきます。
”またひとつ大きくなる子どもたちと一緒に読みたい!”と思える、この時期にぴったりの絵本です。
山田梨紗子(七条幼稚園)
『おおきくなるっていうことは』(文:中川 ひろたか 絵:村上 康成)

「あら、あのこ、また来てるわ」「ぼく、お名前は?」「・・・にお」「にお君も野球やる?」「うん」そうしてみんなと野球を始めた「にお」君は、「豆まきを始めますよ」と呼ぶ先生の声に、みんなと反対の方向に走り出し
て行きます。教室からは、「なぜ鬼に豆をぶつけるの?」「鬼は何か悪い事をしたの?」「今も鬼っているの?」等々と、先生とみんなの声が聞こえます。
そして「豆まきの仕方を教えて下さい。」と言われた園長先生の掛け声は、「おには・・・」
優しくて、温かいお話です。
堀 富子(うぐいす幼稚園)
『おにはうち!』(文:中川 ひろたか 絵:村上 康成 発行所:株式会社 童心社)

いつも元気なルルちゃんが突然「はーくしょい!」風邪をひいてしまいました。
マスクをしても暖かいセーターを着ても、やっぱり「はーくしょい!」なかなか治りません。
どうしたらいいのかな?
何でも出来る魔法使いも、こんな時には力不足です。やっぱり風邪をひいたらお医者さんに治しても
らおうね、と優しく教えてくれる絵本です。
なんだか病院に行くのは嫌だなと感じてしまいますが、本当はお医者さんも困っている人を助けてく
れているだけだよ、と伝えてあげたいですね。
天野 恵(春日幼稚園)
『はーくしょい』(作者:せな けいこ 出版社:ポプ社)

僕が見つけた「ふしぎなはこ」中身はなんとサンタさん!?
思いがけない素敵なはこの中身に、子ども達の目は釘付けです!! サンタさんはプレゼントを届けて
くれるかな…。
子ども達にとってドキドキ! ワクワク! ソワソワなクリスマスの日。
ちょっぴり僕を心配させるお母さんと、安心させてくれる「ふしぎなはこ」。クリスマスがくるのが
もっともっと楽しみになる、そして思わず「ふしぎなはこ」を探したくなるクリスマスにぴったりの絵
本です。
中田 歩(東山幼稚園)
「クリスマスのふしぎな はこ」(長谷川摂子・ぶん 斉藤俊行・え)

子どもたちに人気のかくれんぼ。ケイコちゃんも大好きです。ある日、見たこともない森に迷い込みます。森の中で出会った不思議な男の子と動物たちとかくれんぼをし
て遊びはじめます。
森の中には、かくし絵の技法でいろんな所に動物が隠れています。目をこらしてみたり、本を逆さにしてみたり。見つけた時は、とても嬉しくなり、「もっと探したい!」「まだ、どこかに動物が隠れているのでは?」と、なかなかページをめくれない絵本です。子どもたちと一緒に、じっくり楽しんでみたい一冊です。
西浦 奈央(聖光幼稚園)
「「もりのかくれんぼう」(末吉暁子・作 林明子・絵)

小さなものが大好きな大きなクマと、大きなものが大好きな小さなヤマネが、苗を育てます。途中、ヤマネが、たくさん花をつけたクマの花畑に憧れるのですが、自分の花畑を最後まで育てるという、やり始めたことを最後まで責任を持って取り組む姿と、迷ったり心を痛めたりしている友達を、温かく見守る友情の大きな愛が伝わる一作です。
秋の夜長に親子でゆっくり心を温めてみてほしい作品です。
布施 郁子(京都産業大学すみれ幼稚園)
「おおきなクマくんとちいさなヤマネくん もりいちばんのおともだち」(作:ふくざわ ゆみこ)

ゾウ、ヘビ、キリン、ダチョウ、うさぎ、さるが登場し、自慢の長さをニワトリに見せつけます。ゾウははな、ヘビはからだ、キリンはくび、ダチョウはあし、うさぎはみみ、さるはしっぽを。
みーんな長くて素敵ですね。
人間も動物も、それぞれ個性を持ち、良いところが必ずあるのだと改めて感じた作品です。
木谷 衣里(七条幼稚園)
「ながいでしょ りっぱでしょ」(サトシン さく)

特別な行事な らではの楽しさ を、テンポ良く 進むストーリー の中で沢山感じ られます。ほん わかとした登場 人物にも心が和 みます。
初めて友達と夜を過ごす子ども達の期待と興奮、初めて子どもと 離れて夜を過ごす親の不安感。子どもと大人が感じ る違ったドキドキ、どちらの立場にも共感してしま います。おうちの人と離れて過ごすことが心配…… という子どもも、やってみたい! 楽しそう! と、 きっと期待で胸が膨らむことでしょう。
寺田 優里(京都カトリック信愛幼稚園)
「おとまりのひ」(文:中川 ひろたか 絵:村上 康成)

車のあかくんがでんしゃくんと一緒に並んでドライブするお話。
あかくんは電車と一緒に進むにつれ、青い車、トンネル、海、ボート、さらに色々な種類の車、オートバイ、人、街と、少しずつ出会い、世界が広がっていきます。読み進めていくと、あかくんはもしや、人生を歩み始めた「子ども」かも?じゃあ、でんしゃくんは・・・?このお話の楽しさの中に意味深いものがあるように感じました。そして更に、乗客の方にもご注目!
澤井 喜美子(復活幼稚園)
「あかくん でんしゃとはしる」(あんどう としひこ さく)